メールマガジン

岡田敏男事務所 メイルマガジン 平成30年8月10日発行

猛暑のあとは、台風です。最近の税務、会計問題です。

1.収益認識基準について、会計上と税務上の留意事項

出所資料:週刊税務通信(税務研究会発行)NO3515、3516、3517号
及び「収益認識の会計実務」PWCあらた有限責任監査法人編、中央経済社
会計上とは、平成30年3月30日、企業会計基準委員会から、「収益認識に関する会計基準」及び
「収益認識に関する会計基準の適用指針」公表された。
税務上とは、法人税法第22条の2.同施行令第18条の2、平成30年5月30日付課法2-8ほか
共同「法人税基本通達等の一部改正について」法令解釈通達

1)国税庁

○収益認識基準による場合の取扱いの例
資料 自社ポイントの付与、売上高10,000円(税込み10,800円)に対して、自社で利用できる
ポイント1080円を付与した。消化率100%とした場合
会計=税務


     借方    金額    貸方金額    
消費税課税  
根拠
売買時売り手
現金
10,800売上高
9,02510,00010000*10000÷10000+1080




契約負債975

10000-9025




仮受消費税
800
800
10000*8%



10800
10,800
10,800


買い手
仕入高
10、000
現金10,800-10,000



仮払消費税
800

-800

ポイント
売り手
契約負債
975
売上高
975
0
課税売上高+-で、0円
使用時








買い手
仕訳なし



0

所見
ポイント付与分を、前受等負債に計上することは、企業会計と税務上処理に相違はないが、消費税上は、留意すること。
参考資料)法人税基本通達2-1-1の7 新設
消費税法上は、実際に対価として収受した金銭10,800円税込みが、課税標準となる。消費税法28条
今までは、売上高が、通常通り、10,800円税込みか、税抜きで計上して、別途、1080円をポイント引当金計上した。
税務上は、有税で処理していた。
会計上の処理に、税務も合わせたことになります。

2)収益の額の算定の原則

企業会計
取引価格を算定する際には、次の①から④までの全ての影響を考慮する。
①変動対価、②契約における重要な金融要素、③現金以外の対価、④顧客に支払られる対価
取引価格は、一般的な意味での取引価格(契約金額等)とは必ずしも一致しないことが考えられる。
税務上
法人税上は、「引渡し時の価額等」とは、原則として資産の販売等につき第三者間で取引されたとした場合に通常付される価額をいう、基通2-1-1の10新設

3)消費税額等の税抜方式と税込方式の可否

企業会計
消費税額を含まない税抜き経理が、原則です。
税務上
税抜き経理、税込経理とも是認される。

4)値引き・値増し・割戻し等がある場合の収益の額

企業会計
「取引価格の算定」の際には、変動対価の影響を考慮する。変動対価とは、顧客と約束した対価のうち変動する可能性のある部分です。
税務上
将来の値引きや値増し、割り戻し等を合理的に見積もって、収益の額を減額し、又は値額することを認めるものです。
税務と企業会計は、同じ考えです。

5)金銭債権の貸倒れの可能性の処理

6)返品権付き販売の処理(返品調整引当金の廃止)

5.6は、やや専門的であり、会計事務所に問い合わせください。

2.利用休止から10年後に自動解約される電話加入権に改めて注意

週刊税務通信NO3516号平成30年7月23日発行によれば、NTT東日本の電話回線の利用休止期間は、利用者側が、延長しない限り、最長で10年間です。利用休止から10年間経過時点で「自動解約」される仕組みであるため、利用者への通知なしに、自動解約されることになるので留意ください。
なお、NTT西日本では、利用休止から10年間経過後であっても、自動解約されない。

3.消費税の軽減税率と日本型インボイス制度について

いよいよ来年2019年10月1日から、消費税率が、8%から10%へ引き上げです。


現在
2019年10月同左

標準税率
標準税率
軽減税率
消費税
6.3%*
7.8%*
6.24%*
地方消費税
1.7%*
2.2%*
1.76%*
合計税率
8.0%*
10.0%*
8.00%*

軽減税率適用
①飲食料品(酒類除く)
対象となるもの例示;テイクアウト、宅配等、一体資産*
対象外例示;酒類、外食、ケイタリング等
②週2回以上発行される新聞(定期購読契約に基づくもの)
*一体資産とは、食品と食品以外の資産があらかじめ一体となっているもので、税抜価額が、1万円以下であって、食品に係わる部分の価額のしめる割合が、2/3以上のものに限り全体が、軽減税率対象8%です。

日本型インボイス制度について
仕入税額控除の方式が、軽減税率適用(2019年10月)及び4年後2023年10月からは、インボイス制度導入されます。


現在2019年10月

2023年10月


2019年9月まで

インボイス制度
控除方式
請求書等
区分記載
適格請求書等


請求書等
2021年10月から登録申請できる
請求書記載
①発行者氏名

①適格請求書発行事業者氏名

②取引年月日

②登録番号

③取引内容
○軽減税率対象品目
③取引年月日

④取引金額
○税率毎の合計額
④取引内容(軽減対象品目である旨)

⑤相手先の氏名

⑤税抜取引価額(又は税込み)


○変更追加
税率毎に合計金額



⑥⑤に対する消費額等、適用税率



⑦相手先の氏名

これ以外の消費税改正は、次回以後にします。

実務上の対応
2023年までは、売上高に軽減税率対象のものが、なければ、現在のままで行けますが、2023年10月以後は、インボイス制度に備えたシステム変更が必要になるか。

以上

参考文献 消費税の軽減税率制度に関するQ&A 国税庁平成30年1月改定

事務所概要

事務所名
公認会計士・税理士 岡田敏男事務所
所長名
岡田 敏男
所在地
千葉県船橋市湊町2-12-12
T.O.ビル 4F
電話番号
047-434-1175
FAX番号
047-434-1176
業務内容
  • 法人税・所得税・消費税の申告書、各種届出書の作成
  • 譲渡、贈与、相続の事前対策、申告書の作成
  • 税務調査の立会い
  • その他税務に関する相談
  • 試算表、経営分析表の作成
  • 総勘定元帳の記帳代行
  • 決算書の作成
  • 会計処理に関するご相談
  • 経営計画、資金繰り計画の相談、指導
  • 各種書類の作成
メールアドレス
okada-tosio@tkcnf.or.jp
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千葉税理士会所属